<セッションワーク>レコールバンタン グラン パティシエ学部ショコラブランド「RECIT CACAO(レシカカオ)」がデビュー!デザイン学部の学生がブランドロゴをデザイン&プレゼン!【バンタンデザイン研究所】
2021年、バンタンデザイン研究所の系列校レコールバンタン グラン パティシエ学部が手がけるショコラブランド
「RECIT CACAO(レシ カカオ)」がデビューします!フェアトレードオーガニックショコラを使用し、持続可能な開発目標「SDGs」を
テーマにしています。KAOKA社さん、エクアドルにカカオ農園を所有する鎧塚シェフとコラボを行い、2021年1月8日~11日には、
エキュート品川でのデビュー販売を行いました!
そこで必要になるのが、コンセプトにふさわしいブランドロゴです。今回は、バンタンデザイン研究所のデザイン学部有志からデザイン案を募集。
その中から、1案を決めることになりました!デザイナー6名の熱意溢れるプレゼンテーションをご覧ください。
<WSデザイン本科・杉薗さん>
「私が提案させていただくのは3案です。それぞれ違うアプローチでロゴマークを考えました。
1案目は、本を開いたときの形をイメージして作成しています。
フランスの伝統的なデザインである『トワルドジュイ』を参考にして考えました。現代女性にウケる、シンプルな線を意識しています。
2案目は、カカオの形をモチーフにした。小説の挿絵のようなイメージで作りました。カカオにはリボンがついています。
3案目は、チョコレート屋さんであるということを意識してカカオ豆をメインにしたデザインです」
レレコールバンタン(以下LV)の学生「フランスの『トワルドジュイ』をイメージした理由は?」
杉園さん「チョコレートにそぐう柄だと思ったからです」
LV学生「フォントのこだわりはありますか?」
杉園さん「チョコレートらしく、丸みをもたせて可愛くしました」
<デザイン本科・中田さん>
「1案目は、インクがにじんでいるような雰囲気で、ロゴ自体はカカオ豆をモチーフにしています。昔の本に使われている特徴的な柄をイメージしました」
同じカカオ豆を使いパターン化したデザインや、黒丸で囲い白抜きしたバージョンも提案。
「2案目は羽です。RECITには『短編小説』という意味があるとうかがったので、物語を書く時の羽ペンをイメージしました3案目は、本の表紙にロゴとマークを配しました。4案目は、手でつまんだときの端の形を入れたロゴにしました。ショップカードもお配りします」と、手渡ししていきます。
中田さん「カカオのフォントには、キッチリとしたフォントを使い読みやすくしました」と、細かなところにまでこだわったことを明かします。
「僕たちには思いつかないクオリティだね!」と、レコールバンタン吉田講師も感心していましたよ。
<大学部 デザイン学部デザイン学科 浅野さん>
「『自然派で高級感のあるお店』という要望だったので、チープにならないように意識して作りました。1案目でこだわったのは、カカオ豆に、
柄に見立てた文章を配置したこと。2案目はRの頭文字と、無限の∞の記号を掛け合わせたデザインです。3案目は、フォントをベースに
筆記体でヒゲを付け足してデザインしました。文字を細くしてターゲットである女性にも響くデザインにしています。個人的なイチ押しは、1案目です」
<WSデザイン本科・新江さん>
「今回、私は3案ロゴマークを考えてきています。1案目は、Rを解体したときに、右側のパーツが人の横顔に見えると思いました。
なので、人の横顔にも見えるようにデザインしました。また、反転させたバージョンも考えています。2案目は、Rのマークを左に90℃回転させた
マークです。本のページを開いたような形状になっていて、こちらはシャープな印象のフォントを選びました。3案目は、Rの形を一筆書きで
描いています」と、Rの形から着想を得たデザインを提案。
<大久保さん>
「4通り作りました。A案は、Rの形から作っています。B案は、A案に線を追加してRを表現したもので、C案は本が並んでいる様子を
イメージしています。D案は、Rの文字の上の部分に、本が並んでいるイメージで作りました」
<坂元さん>
今回は欠席のため、スタッフが代理でプレゼンテーションを行いました。「イメージしたのは、本の束(つか)です。八角形の中に本の線を入れています。
丸なので機能性が高く、さまざまな用途に使えると思います。2案目はボンボンショコラをイメージしました。丸くて小さい形をデフォルメでマークにし、お皿をイメージして文字を放射線状に入れています。C案は女性らしいデザイン。リボンで∞のマークを表現した。」
<悩むグラン パティシエ学部の学生たち。審査では……>
「一つひとつに意味を考えてくれて、めちゃくちゃ感動するね!」と嬉しそうなLVの学生たち。でも、ひとつに決めるとなると雰囲気が一転。
厳しく冷静なモードに。
「このデザインは好きだけれど、シールになった時にお客さんが読めるかな?」
「分かる。このデザインも、立ち寄りにくい印象があるね」
「ショコラティエだって、見て分かるのがいいね。これは、本屋さんに見えない?」とディスカッションしていきます。
そして30分後……
悩みぬいて結論を出しました。
グラン パティシエ学部・原岡さん「短い期間にも関わらず、たくさんのデザインを考えてくださりありがとうございました!
本当は、全部使わせていただきたいくらいなのですが、カカオ豆をモチーフにした杉薗さんのデザインを採用させていただきます。
杉薗さんのデザインは、第一印象がどれもすごく良かったです。お花のロゴも可愛くて、シールやケーキピック※1に使うことを考えて選びました」
「皆さんのクオリティの高さに驚かされています。今日は販売イベントのための試作をお持ちしましたので、頑張ってくれた皆さん、
ぜひお召し上がりください!」と吉田講師。
テーブルに並べられたのは、ラム酒をきかせたレーズンサンド、ピスタチオ入りフィナンシェ、
サブレ、抹茶のブールドネージュ(スノーボール)に、ホロホロした食感が楽しめるディアマンバニーユなど!まるで、出張焼き菓子ショップのようです。
グラン パティシエ学部 原岡さん「杉薗さんは、甘いものは好きですか?」
デザイン本科杉薗さん「むしろ、甘いものしか食べてないです!(笑)
スイーツ、とても嬉しいです。ありがとうございます」と、学部を超えて交流することができました♪
こうして、無事「RECIT CACAO(レシ カカオ)」ロゴが決定!お互いの専門スキルの高さ、素晴らしさを知ることができましたね。
学部、スクールの枠を超えてコラボレーションできるのも「セッションワーク」の魅力。
この出会いを大切にして、卒業後も一緒にお仕事ができるような関係を築いていってくださいね。
※1……ケーキの上にさす、飾りのこと。華やかさを演出するもので、お店のロゴ入りのものも。