グラフィックデザイナーとは、広告、ポスター、商品パッケージなどをデザインする職業です。
具体的にどんな仕事を行うのでしょうか?またやりがいや大変な部分は、どんなところにあるのでしょうか?
当記事では、グラフィックデザイナーの年収やキャリアステップ、必要なスキルや資格について解説。
また、向いているタイプと向いていないタイプから、グラフィックデザイナーになるための方法までを詳しくご紹介します。
グラフィックデザイナーとは?
情報を伝えるためのデザインを企画、制作するのがグラフィックデザイナーの主な役割です。
クライアントのニーズにあった広告や宣伝のグラフィックを制作して、それを世に送り出す仕事です。
対象はさまざまで、雑誌の表紙や広告看板など、各メディアに掲出されるデザインを幅広く担当します。
デザイン能力はもちろん、美的センスも問われる仕事です。
また、たくさんの人と接し、話し合うこともあるので、コミュニケーション能力やヒアリング能力も必要とされます。
実際に自分がデザインしたものが、世に送り出され人々に受け入れられるところが見られるのが、この仕事の醍醐味でしょう。
他の職種との違いは?
グラフィックデザイナーの仕事と混合されやすいのが、Webデザイナーやイラストレーター、アートディレクターなどの仕事です。
WebデザイナーはWebサイトのデザインを行う仕事で、インターネット上で見られるデザインに特化しています。
イラストレーターはイラストを描く仕事で、広告や雑誌などの挿絵や表紙などを描きます。
アートディレクターは、グラフィックデザイナーなどにデザインの指示やアドバイスをしながら、
全体のアートワークを監督する仕事をいい、それぞれ仕事の役割が異なります。
「Webデザイナーについての記事はこちら」
https://www.vantan.com/occupation/detail/127.php
「イラストレーターについての記事はこちら」
https://www.vantan.com/occupation/detail/132.php
グラフィックデザイナーの仕事内容とは
グラフィックデザイナーがデザインするのは、広告やパンフレット、チラシ、商品パッケージなどです。
見た人に伝えたい情報を、いかにわかりやすく、印象的に伝えられるかを考えて、画像や文字を選びながらデザインしていきます。
グラフィックデザイナーが活躍できる場面
グラフィックデザイナーがデザインする対象には、次のようなものが挙げられます。
場面①ポスターやチラシなどの広告デザイン
ビルなどに掲示されるポスターや電車内の広告など、遠くからでもパッと見たときにどんなことを伝えたいのかがわかるような、
インパクトのあるデザインが求められます。
場面②商品パッケージ
生活雑貨から食品まで、店頭に並ぶあらゆる商品のパッケージをデザインするのも、グラフィックデザイナーの仕事のひとつです。
何の商品なのか、どんな特徴があるのかをわかりやすく伝えるデザインが必要なことはもちろん、
商品パッケージのデザインひとつで大きく売上に影響を及ぼすため、グラフィックデザイナーにとって大きな仕事であると言えるでしょう。
場面③アーティストのグッズやCDジャケット
アーティストの世界観を伝えるオリジナルグッズや、曲や歌詞を彷彿とさせる印象的なCDジャケットには、デザインが欠かせません。
これらに採用されるデザインは、アーティスト本人はもちろん、彼らのファンからの評価がダイレクトに伝わるため、
デザイナーにとってはやりがいのある仕事です。
グラフィックデザイナーのやりがいとは
グラフィックデザイナーの仕事でやりがいや充実感を感じられる場面は数多くあります。
やりがい①自分のデザインが多くの人に見てもらえる
広告や商品パッケージ、チラシなど、グラフィックデザイナーがデザインしたものは、多くの人の目に触れるものです。
デザイン次第で、注目を浴びたり話題になったりする可能性もあるため、大いにやりがいを感じられるでしょう。
やりがい②依頼主の思いを形にすることができたとき
グラフィックデザイナーは、目に見える形で何かを作り出すクリエイティブな仕事です。
プロジェクトチームの仲間たちやクライアントとさまざまなディスカッションを行いながら、
それを形として作り出すことができたときは、大きな達成感を感じられるでしょう。
グラフィックデザイナーの大変なこととは
一方、グラフィックデザイナーとして大変なこともあります。
大変さ①アイデアが出ない
何もないところから、さまざまなアイデアやインスピレーションを得てグラフィックに落とし込むのが、グラフィックデザイナーの仕事です。
しかし、思うようなアイデアが浮かばずに苦心することもあるかもしれません。
大変さ②クライアントの要望が難しい
時にはクライアントからの要望が難しく、ハードなリクエストを受けることもあるでしょう。
また、自分がいいと確信しているデザインと、クライアントから求められるデザインが大きく違うことも往々にしてあります。
グラフィックデザイナーの年収・キャリアステップは?
グラフィックデザイナーの年収は、300万円~400万円ほどでスタートするのが一般的でしょう。
スキルや実績を重ねていき、6年目~10年目になれば、チーフクラスに昇格。そうなると年収は400万円~600万円。
さらに経験を積んでいけば、独立してフリーランスになったり、開業したりすれば、年収700万円以上になることも期待できます。
グラフィックデザイナーになる方法とは?
グラフィックデザイナーになるには、専門学校や大学に通うか、独学で学ぶ方法があります。
方法①専門学校に通う
グラフィックデザイナーになる方法で有効なのが、専門学校に通う方法です。
専門学校には最新の機器が揃っているところもあり、それらを使って基本的なスキルや最先端の知識を身につけられるでしょう。
また、専門学校なら卒業後の就職サポートや専用求人の紹介が行われている場合も多く、
グラフィックデザイナーへぐっと近づきやすくなるはずです。
方法②大学に通う
4年制の美術大学やデザイン学部のある大学に通って、グラフィックデザイナーを目指すこともできます。
じっくりと時間をかけてデザインやマーケティング、アートの知識を学べるでしょう。
専門学校に比べると学費が高い反面、在学中に別の職業に就きたいと考えたとき方針転換がしやすいメリットもあると言えます。
方法③独学で学ぶ
グラフィックデザイン関連の参考書を見たり、オンライン講座を受講したりして、独学で勉強することもできます。
しかし、専門学校などに通う場合と比べて、どうしても習得に時間がかかり、わからないことに直面すると挫折しやすかったりするデメリットがあります。
これまで、グラフィックデザイナーになるための方法として3つの手段をご紹介しました。
それらを通じて学んでおくべきことは、実務経験にも活かされるAdobeの技術やポートフォリオの質を高めることなどが挙げられます。
特に、自分の名刺代わりになるポートフォリオは重要です。
ポートフォリオを見てもらいたい相手のニーズに合わせて体裁を整え直したり、写真にこだわってみるなどの工夫が必要でしょう。
専門学校では、在学中から現場経験を積むことができるほか、ポートフォリオ製作のサポートも受けられます。
現場経験の実績やポートフォリオのクオリティが就職に有利に働くため、
企業に入社ののちグラフィックデザイナーとして成長したい人は、専門学校で学ぶのがベストな選択と言えます。
グラフィックデザイナーが向いている人・向いていない人
グラフィックデザイナーに向いている人と向いていない人とは、どんなタイプでしょうか?
向いている人
グラフィックデザイナーはデザインセンスやクリエイティブな能力はもちろんのこと、普段から身の周りのことや社会に関心を持っている人が向いているでしょう。
また、新しいスキルをどんどん吸収して身につけていこうとする向上心がある人も適しています。
向いていない人
グラフィックデザイナーは、クライアントの要望を受けて、それをデザインとして形にする仕事なので、自分が作りたいものをデザインできるわけではありません。
自分のこだわりが強すぎたり、また、コミュニケーションが苦手だったりすると、少し苦労するかもしれません。
グラフィックデザイナーに必要なスキルや資格はあるの?
グラフィックデザイナーになるために必要な資格はありません。しかし、グラフィックデザイナーには、デザインセンスはもちろん、デザインソフトを使うスキルが求められます。
それらを証明する資格を取得しておくと、就職活動の際にアピールできたり、活躍の幅が広がったりします。
資格①Illustratorクリエイター能力認定試験
グラフィックデザイナーにとって、Illustratorは欠かせないツールです。
この資格はIllustratorを使ってグラフィックコンテンツを制作する能力を証明するものです。
資格②Photoshopクリエイター能力認定試験
Illustratorと同じように、グラフィックデザイナーがよく使用するPhotoshopについて、その使い方の能力を測る試験です。
資格③グラフィックデザイン検定
1級から3級まであり、文字のレイアウトからビジュアルの配置、印刷、製本など幅広い知識を確認する資格です。
グラフィックデザイナーの将来性と需要
昨今、休刊する雑誌が増え、書籍などの販売数も減ってきていると言われています。
紙媒体でのデザイン業務は減少傾向にあるかもしれませんが、広告や商品、パンフレットなどの紙のツールが完全になくなることはないため、
グラフィックデザインの需要が減るとは考えにくいでしょう。
また、紙媒体や紙のツールが少なくなるということは、それそのものの希少価値が上がることになるため、
グラフィックデザイナーはよりプレミアムな職業になり得るとも考えられます。
グラフィックデザイナーを目指してキャリアの幅を広げよう
Webサイトのデザインを行うWebデザイナーの仕事も増えていますが、グラフィックデザイナーが持つスキルはWebデザイナーよりも広いことが多く、
グラフィックデザイナーとしての経験や知識があることは必ずプラスになります。まずはグラフィックデザイナーを目指していくことを考えてみてはいかがでしょうか?
グラフィックデザイナーを目指すならこのコース
「バンタンデザイン研究所」ではグラフィックデザイナーを目指したい方に向けて以下のようなコースを用意しています。
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