第3タームの成果発表!デザイン基礎科生たちがCDジャケットに詰め込んだアイデアとは??【バンタンデザイン研究所】
デザイン学部基礎科生(1年生)たちによる、CDジャケット制作の課題発表が行われました。
昭和〜平成の楽曲の中から「アイデア満載のCDジャケットをつくってほしい」という講師のオーダーを受けて、作品の制作に取り組みました。
さっそく作品をピックアップ!
まずは馬場さん。
選んだ楽曲は、太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」。
様々なアーティストにカバーされて歌い継がれている名曲です。
「コンセプトは想像と蝶々です。
授業の中で先生にチェックしてもらうとき『想像』というキーワードをよくいただいていたので、そこから考えて制作しました。
お客さんが見たときに自由に想像して楽しめるものにしたいと思っています。」
恋愛の曲にちなんで、ブックレットにはシンプルに大きなハートをデザイン。
このハートを広げると蝶々の形になっていました!
「蝶々を選んだのは、ふわふわヒラヒラして捕まえることができなかったり、どこに飛んでいくかわからない不安定さを感じる動きが、
歌詞の展開とマッチしていると感じて、歌詞にないモチーフですが敢えて選びました。」
講師の評価は…
「世界観をストレートに表現できています。ですが、このいちばん目につくハートのカットのいびつさが気になりますね…。
造形的にきれいな曲線になっていれば、完成度がさらに上がったと思います。」
続いて中田さんは、岩崎良美さんの「タッチ」をチョイス。
「失恋がテーマの楽曲なので、それがわかるようにデザインしました。」
男女の手のイラストや、空の色に変化をつけて時間の経過を表現。
ロゴも顔文字を使って工夫しています!
作業過程のデザインもプレゼンしていて、どういうふうにクオリティを上げていったかがわかりやすいプレゼンでした。
長谷川講師「タイトルロゴに顔文字を使うのはちょっと難しかったかな。全体のトーンとの違いも目立ってしまいます。
絵の感じがとてもいいので、それに合ったロゴを考えられるといいですね。」
松山講師「アイデア満載でとても良いと思います。僕もロゴが気になるかな。
ただ、作業中のイラストから余分なところを省いて全体のデザインはとてもよくなりました!」
学生たちも評価に参加し、一人ひとりのプレゼンを聞いて良かったところと改善点を書いていきます。
そしてそれを本人にフィードバックするんだそう!
1年生の最初から続けているやり方で、
「自分の勉強にもなるし、あまり話す機会のなかったクラスメイトともこのやりとりがきっかけでコミュニケーションが生まれたりしました。」
と話してくれました。
続いて山口さんのプレゼン。
楽曲は、吉幾三さんの「おら東京さ行ぐだ」!
歌詞に出てくる、田舎にないもの(バー、カラオケ、車など)をそのまま模型で作って、写真に撮ってブックレットに。ものすごい手の込みようです。
講師からデザインの詰めの甘さを指摘される場面もありましたが、
「着眼点や発想にオリジナリティがあって面白いです!建築模型などを参考にしながら、自分のやり方として追求してみてください」との評価。
松本さんは、チェッカーズの「ジュリアに傷心」をチョイス。
「失恋した男性の、過去に戻りたい気持ちを表現しています。
タイトルは自分でたくさん文字を書いて、1文字ずつ完成度の高いものを選びました。」
世界観をストレートに表現しつつ、インパクトのあるデザインに仕上がっています。
長谷川講師「楽しみながら試行錯誤している様子が伝わってきました。文字組みなど細かいところを詰めればもっとよくなります!」
松山講師「すごくいいんだけど、良いがゆえに細かい表現手法のばらつきが気になってしまいます。
線1本にしても、手描きとデジタルで描いたものが混在しているのが見えてしまうので、表現手法のトーンを合わせられるといいですね。」
最後は杉薗さん。
楽曲は、吉田美奈子さんの「夢で逢えたら」を選びました。
「曲を聞いて、優しい夜だなぁと感じたので、その感じたことをジャケットにデザインしました。
CDが優しく包まれるように紙カバーのジャケットにして、曲の世界観を表現しています。」
歌詞カードには女性が眠りについていく様子のイラストが4枚描かれています。
イラストの髪の毛の形がだんだん男性の横顔のシルエットになって、夢で好きな人に会えることを表現!
講師からは「髪の毛が男性の横顔になっているのはいいアイデアですね!
全体の構成はすごくいいですが、タイトルがほぼ入っていないのが気になりました。
デザインの重要な要素なので、見せ所として表現できるとさらによかったです。」
未経験で入学してから半年とちょっと。
みんな毎日スキルアップしている様子が伝わってくる課題発表でした。
これからもどんどん試行錯誤しながら、自分の世界観をデザインで表現していきましょう!