22.08.08 23.04.19 更新

レタッチャーとは?必要なスキルや資格が知りたい人へ徹底解説!

職業紹介

私たちは日常生活において、広告や雑誌、書籍、インターネットなどで数多くの写真・画像を目にします。
それらをより美しく・魅力的に見えるよう調整する仕事がレタッチャーです。
今回の記事では、クリエイティブな職業のひとつとして挙げられるレタッチャーについて解説します。
また、レタッチャーの仕事内容やレタッチャーになる方法、年収や将来性なども紹介します。

レタッチャーとはなにをする仕事?仕事内容を紹介

レタッチャー_01

ここからは、レタッチャーの具体的な業務内容をはじめ、関わり合いの深い職業であるカメラマンやデザイナーとの違いを説明します。

 

仕事内容

 

レタッチャーの仕事は、写真や画像をレタッチすることです。レタッチとは、広告や書籍、写真集やポスターなどで使われる写真や画像に、補正・修正・加工を施す編集作業を指します。

具体的には、写真や画像全体の色味調整、被写体や風景などの色味や質感、サイズの修正、不要部分の削除などです。レタッチャーには、画像編集ソフトを操作するスキルをはじめ、色彩感覚、観察力や忍耐力などが必要です。

また、写真や画像の用途、クライアントの要望に沿ったフレキシブルな対応を求められる職業です。

 

カメラマンとの違い

 

カメラマンとは、人物や風景、商品といった被写体を撮影することが主な仕事です。

レタッチャーは、企画の目的やクライアントの要望に合わせ、カメラマンが撮影した写真や画像を補正・修正・加工する編集作業を行います。

ただし、近年では、自分で写真や画像のレタッチをおこなうカメラマンも少なくありません。

 

デザイナーとの違い

 

レタッチャーと混同されやすい職業にグラフィックデザイナーやエディトリアルデザイナーがあります。

彼らの仕事は、広告や書籍、雑誌などのデザインやレイアウトを担うことです。具体的には、レタッチャーが補正・修正・加工した写真や画像を使って、誌面や媒体をデザインします。

状況に応じて、カメラマン同様デザイナーがレタッチを兼任することもあります。

 

レタッチャーに必要な資格やスキル

 

レタッチャーになるために、特別な資格は必要ありません。しかし、事前に取得しておけば、就職や転職、実務に役立つ資格もあります。 

画像編集ソフトの操作スキルが欠かせない

 

レタッチャーにとって、画像編集ソフトに関する知識や技術は必須です。

一般的に、レタッチの実務では、Adobe社が提供する画像編集ソフトPhotoshopが多く使われているため、それを操作する技術や知識が必要です。

Photoshopの使い方は独学や通信教育で学ぶこともできます。しかし、機能のバージョンアップや新規機能が追加された際に、その情報をキャッチアップして、自身のスキルをアップデートする必要があるため、専門学校で勉強することもおすすめします。

就職先や転職先に自身のスキルを証明したい、ないしは、自分のスキルをチェックしたい場合には、「Photoshopクリエイター能力認定試験」の取得を検討してもいいでしょう。

この試験には、スタンダードとエキスパートの2種類あり、最初は比較的難易度が低いスタンダードの取得を目指すのがおすすめです。

 

意図や要望を正確に汲み取るコミュニケーション能力が必要

 

レタッチャーには、写真や画像を通して訴えたいメッセージや目的を正確に汲み取るスキルが求められます。

クライアントや媒体の意図を理解して、彼らの要望を写真や画像に反映することがレタッチャーの責務です。ここを読み違えてしまうと、写真や画像が当初の目的とは異なったものに仕上がってしまうため、クライアントや媒体が発信したいメッセージが受け手にうまく伝わらなくなってしまいます。

このような事態を回避するためにも、クライアントや媒体の狙いを深いところまでヒアリングできるコミュニケーション能力が必要です。

 

レタッチャーになるにはどうしたらいいの?

 

レタッチャーを仕事にするには、いくつかの方法があります。

しかし、長期的に活躍の場を広げ続けるためにも、レタッチャーだけでなく、フォト業界やデザイン業界を目指せるよう幅を広げた学び方をしていく方が良いでしょう。

レタッチャーを足掛かりにしてフォト業界やデザイン業界で働くには、どのような手段があるのでしょうか。

ここでは、「フリーランス」「就職」「学校」と3つのカテゴリーに分けて解説します。

 

フリーランス

 

ひとつ目にフリーランスで活動する方法があります。しかし、実務未経験者の場合は実績がないため、仕事の依頼を得ることは難しいでしょう。

また、副業として本業の合間にレタッチ業務をやりたい場合も、コネやツテがない限り仕事の依頼をもらうことは少ないはずです。

そのため、まずはレタッチャーとして実務実績を積み、デザイナーやディレクター、カメラマンになってから独立するのが一般的です。

フリーランスの場合、勤務時間や勤務場所、仕事内容を自由に選ぶことができますが、自ら積極的に営業活動をおこなう必要があります。

また、フリーランスとしての実績を重ねるまでは、受注単価も安くなりがちです。

 

就職

 

広告制作会社や出版社、デザイン事務所やフォトスタジオなど、誌面媒体を取り扱う企業に就職すれば、デザイン業界で働くための第一歩となるでしょう。

未経験者でも、それらの企業に正社員雇用されることで、レタッチはもちろん、デザインや撮影に必要な知識や技術を身につけながら実務実績を積むことができます。

また、企業とアルバイトや契約社員の雇用契約を結び、デザインや撮影業務のアシスタントとして勤務すれば、将来的に正社員雇用されるケースもあるでしょう。

 

学校

 

レタッチャーを足掛かりにしてフォト業界やデザイン業界で働く場合、写真や画像の補正・修正・加工などの編集能力だけでなく、撮影の技術やデザインの知識の習得も必要になります。

そのためには、写真や映像、デザインなどに特化した専門学校に通うことをおすすめします。 

レタッチャーのキャリアパスは?

 

レタッチャー_02

 

写真・画像編集に携わるレタッチャーのキャリアパスとして、ディレクターやカメラマンはもちろん、DTPデザイナーやグラフィックデザイナー、プリンティングディレクターなどの職業があります。

 

DTPデザイナー

DTPデザイナーとは、紙媒体の印刷物における企画・レイアウト・デザインなどをPCでおこなう仕事です。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーとは、出版・印刷・広告・映像・ゲームなど、多種多様な媒体のデザインを手がけ、視覚表現を高める仕事です。

プリンティングディレクター

プリンティングディレクターとは、デザイナーや編集者、作家などを顧客とし、クリエイターが表現したいイメージをできるだけ印刷物に再現させるため、さまざまな角度からディレクションをおこなう仕事です。

 

レタッチャーの年収と将来性について

 

レタッチャーとして働く場合、気になるポイントが収入面です。具体的な平均年収は、一体どの程度になるのでしょうか? 

 

年収

 

レタッチャーの平均年収は250万円となっています。他業種と比較した場合、決して高い年収とはいえませんが、レタッチャーの大半が20代前半の若年層で占められていることが要因であるともいわれています。

また、レタッチャーの年収は、経験・実績・能力によって大きく異なります。つまり、経験や実績を積み、写真や画像の編集技術を極め、業界で名を馳せるレタッチャーになれば、年収が増えるケースも珍しくありません。

ただし、デザイン業界やフォト業界で長い間働くためにも、レタッチャーを足掛かりにしてグラフィックデザイナーやディレクター、カメラマンを目指すほうが、収入は高くなるでしょう。

将来性

 

これまでレタッチャーが活躍する場所といえば、広告や書籍、写真集や雑誌などの紙媒体が一般的でした。

しかし近年では、パソコンやスマートフォン、タブレットといったデジタルデバイスの普及により、Webやディスプレイといったデジタル領域まで活躍の場を広げています。

今後もレタッチャーは、求められる職業といえる一方、デザイン業界やフォト業界で生き残るためには、レタッチャーを通過点としてキャリアアップを図る必要があります。

レタッチャーとして身につけたスキルを活かし、グラフィックデザイナーやディレクター、カメラマンを目指しましょう。

 

デザイン業界やフォト業界を目指すなら専門学校がおすすめ

 

レタッチャーの実務には、画像編集ソフトの操作方法をはじめ、デザインや色味調整、画像修正の能力、印刷工程に関する専門知識などが不可欠です。

このようなスキルを効率的に身につけながら、その先のキャリアを見据えた技術や経験を身につけたいならば、専門学校をおすすめします。

写真や映像、デザインなどに特化した実践スタイルの専門学校では、個人のレベルにあわせて、必要な基礎技術や高度な知識を学ぶことが可能です。

また、現役クリエイターを講師に迎えている学校も多いため、早く確実にスキルアップできます。

さらに、同じ夢や目標を持った仲間が集まることから、さまざまな場面で励みになる点も専門学校で学ぶ大きな魅力です。

画像編集のプロ、それがレタッチャーです

レタッチャーとは、写真や画像を補正・修正・加工する画像編集のプロです。

そのため、画像編集ソフトの操作技術、色彩感覚、想像力が必要になります。また、クライアントの要望を汲み取る高いコミュニケーション能力も欠かせません。

クリエイティブな職業である以上、センスを求められる場面も多いですが、それ以上に、経験や実績が重視される仕事です。

本格的にレタッチャーを目指すなら、専門学校で必要なスキルを習得し、レタッチャーとしてのキャリアを積むための実践的な下準備を進めておくとよいでしょう。

レタッチャーを目指すならこのコース

レタッチャーを目指すなら、バンタンデザイン研究所にある以下のコースがおすすめです。

どのようなレタッチャーを目指したいのか、自分のなりたい将来像を考慮し、最適なコースを選ぶようにしてください。 

 

・WSフォトグラフィ専攻【2年制】:https://www.vantan.com/faculty/design/de-07/index.php

・WSフォトグラフィコース【1年制】:https://www.vantan.com/faculty/design/de-09/index.php

シェアする