22.12.14 23.03.25 更新

<産学協同プロジェクト>Onitsuka Tiger様に、シューズデザインをプレゼン。最優秀チームのデザインは、「シューズサンプル」制作を約束!【バンタンデザイン研究所】

授業/特別講師/講演会
東京校

 

シューズデザインをプレゼン

最優秀チームは誰に‼

 

 

バンタンデザイン研究所では、在学中から実践的なファッションビジネスを学ぶカリキュラムが豊富です。

 

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今回は、1949年にスポーツシューズブランドとして誕生した「Onitsuka Tiger」様へのシューズデザインをプレゼンする「産学協同プロジェクト」に密着。

 

審査は、クリエイティブ(コンセプト、プロダクト、デザイン)60point、ビジネス(市場性、実現可能性)20point、コミュニケーション(プレゼンの質、質問への受け答え)20pointにて行われます。参加するのは、高等部ファッションデザイナー・スタイリスト専攻、ファッションプロデュース専攻2年次、WSファッションプロデュース専攻2年次、WSグラフィックデザイン専攻2年次、WSデザイン&イラスト専攻1年次で、チームはランダムに編成されています。全5組のうち上位2組が決勝に進み、プライズとして実際に提案したデザインをもとに「シューズサンプル」の制作が約束されます。

 

2022年9月27日に行われたプレゼンテーションをダイジェストでレポートします。

 

<チーム1.「レースゲームスマホアプリ」>

 

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「10代から20代のバーチャル世界が好きな人がターゲットです。コンセプトは融合で、自分のアバターが、Onitsuka Tiger様の実在する靴に乗ってレースを楽しめるスマホアプリです。乗る靴によってステータスやアバターの服装が変化します。最終的には、ゲームで登場するスニーカーやサンダルを商品化したいです」

 

「非常に意外ですが、やろうとしていることは面白いです」と、オニツカタイガーカンパニー プロダクト グローバルヘッド 村岡 秀俊様(以下、村岡様)。「意外性がありました」と、オニツカタイガーカンパニー アパレル・エクイップメントプロダクト マネージャー 西山久美子様(以下、西山様)。ブランドプロデューサー・加藤信之講師「例えば、アプリ内でカスタムしたものが買えるなど、具体的なマーケティングまで語れたら良かったと思います」と助言しました。

 

<チーム2.「NIPPON MADE NIPPONを履きこなす」>

 

紅林さん「チーム2は、『NIPPON MADE』を軸にした提案をさせていただきます。NIPPONを履きこなすと題して、日本の伝統色や柄が体感できるポップアップショップを京都で開催します」

 

内装のポイントは、入口で靴を脱ぐこと。畳敷きの空間に入ってもらい、靴を試着してもらう想定。

 

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また、MEXICO 66のアウトソールから着想を得た、オリジナルNIPPON MADEロゴを制作。ポップアップショップ限定の和柄模様をあしらった限定シューズをデザインし、同模様のスウェットパーカーセットアップ、和柄シャツセットアップや扇子を提案しました。さらに、限定ノベルティとして、桐箱風シューズボックスを考案し、シューズの保管やディスプレイにも使えると強調します。

村岡様「商品もすごくイメージしやすいです。誰をターゲットにしているんですか?」

 

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紅林さん「Onitsuka Tigerさんがターゲットとしている層に向けています。入国規制も緩和されるので、日本文化が好きな外国人観光客もイメージしています」

 

西山様「靴を売る場所が畳のフロアという設定ですが、畳の上で靴を試着していただくのは、あまりないと思いますが……」

 

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紅林さん「そうですね。珍しいかもしれませんが、入店する前に、靴を脱いでいただくイメージです」と、落ち着いて受け答えます。

 

 

<チーム3.「バイカー向けアパレル&ブーツ」>

 

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「私たちが提案するのは、バイカーに向けたアメカジテイストのアパレルとブーツです。30代から50代のバイカーに向け、オリジナルロゴを配置したライダースジャケットやデニムパンツ、メッシュキャップ、バンダナを提案します。また、牛皮を使用したエンジニアブーツは、Onitsuka Tiger様の既存ラインDELECITYのアウトソールを組み合わせています。本商品はサービスエリアでの販売を予定しています」

 

「なぜ、自分たちと離れたペルソナを選んだのでしょうか?」と村岡様。

 

メンバー「他のスポーツブランドさんと差別化したかったからです」

 

村岡様「他がやっていない=マーケットが小さい、という想定はありませんでしたか」とフィードバック。また西山様も「狭いマーケットで攻めたなと感じました」と意見します。

 

「そうですね……考えが及びませんでした」と、メンバー。

 

村岡様「商品により説得性をもたせるのであれば、バイカーの人にヒアリングすると良かったです。想定したブーツも実際に乗りやすい仕様なのか、もう一歩踏み込むと良かったです」とアドバイス。

 

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<チーム4.「『おしゃれは我慢しない』カプセルコレクション」>

 

Onitsuka Tiger様の既存顧客をリサーチし「10代から20代前半の若者へのリーチが甘いのでは?」と、問題提起したチーム4。

 

 

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「価値観を更新するようなリブランディングを提案します。スポーツブランドならではのノウハウがあり、靴も軽くて履き心地がいいです。多様な価値観を持つ若者に訴求するため、既存のロゴを傾けて違和感や楽しさを思わせるように、アップデートしました」。

カプセルコレクションのテーマを「おしゃれは我慢しない」と設定し、自分らしくいたい10代&20代に向けたベーシックウェアを展開。

「気を張らずリラックスしてやっていこうよ、というメッセージを込めています。家の中だけでなく、外に着ていけるセットアップやキャミソールワンピースを揃え、すべてのアパレルアイテムはXSからXXXLまでを展開します。

 

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シューズは、MEXICO 66のソールをハイヒールにアレンジし、再構築しました」他に、タイベック素材を使用したシューズバッグや、屋外スナップを活用したPR方法なども幅広く提案。

 

村岡様「内容を盛り込みすぎた印象です。いちばん推したかったパートは?」

 

渡辺さん「若者への認知拡大です。アパレルも靴もすごく可愛いので、既存のデザインとPRが変わるといいと思いました」

 

西山様「アパレルは、比較的シンプルなデザインが多いと感じました。気になるのは、ユーザーがOnitsuka Tigerで買う意味を、どのように付加するのでしょうか?」

 

渡辺さん「デザインは、自分が欲しい、可愛いと思うか?を基準に考えてしまいました」

 

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加藤講師「綺麗に見せているし、優等生なプレゼン。でも産学プレゼンだと、何を打ち出したかったかが若干弱くなってしまっています。もう一歩、デザインも踏み込んで欲しいです」

 

 

<チーム5「Onitsuka Lab」>

 

顧客に合った提案を行う架空の研究所「Onitsuka Lab」という店舗を想定したチーム5。

 

 

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シューズデザインは3パターンで、「素肌ライン」、「ナチュラルカラーライン」、「ラボコレ」をラインナップ。「No.1素肌ラインは、ラボのカウンターで肌の色診断を行っていただき、その人の肌の色と同じ色の靴を購入できる仕組みです。

 

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ありのままの自分の肌色を愛してほしいというメッセージを込めています。No.2 ナチュラルカラーラインは、自由に自分の色を選びたい、という想いから発想しています。No.3 ラボコレは、着脱がしやすいシューズで、ジップを外すとサンダルに変形するデザインも。旅行などのシーンに使える機能性シューズです。MEXICO 66のような肌なじみが良い素材を想定しています」

 

また、ショップはガラス張りで、店内に陳列した靴が見えるイメージ。

 

村岡様「ラボを一言で言い表すと?端的に教えてください」

 

メンバー「一人ひとりに合った提案をするための研究所です」

 

村岡様「デティールが上手ですが、最初にそのコンセプトを説明してほしかったです。一人ひとりに合ったものを作るのすごく面白いですが、果たして肌色に合った靴を履きたいと思うかどうかは難しい。自分がお客様だとしたら、どうですか?」

 

メンバー「パーソナルカラー診断や骨格診断が人気なので、そうした診断が好きな層もいると思います」

 

西山様「アパレルがなくて、寂しいなと思いました。自分の肌と同じ色の靴を買うかどうかは分かりませんが、一人ひとりのスタイリングに合った提案ができるラボだといいですね」

 

加藤講師「肌の色に合わせた靴を買うかな……?疑問が残ります。また、売る側にしたら、販売ロスが出るのは避けたいです。実際には、売れる色とそうでない色があるので、この提案ですと大量の在庫を抱えることに。産学のプレゼンなので、もう一歩突っ込んでほしい」とフィードバックしました。集計を経て……審査結果が発表されました。

 

3位は、チーム2「NIPPON MADE」

 

2位は、チーム5「Onitsuka Lab」

 

1位は、チーム4『おしゃれは我慢しない』カプセルコレクション」に決定。

 

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ただし、1位から3位までが非常に接戦だったため、1週間後、再度プレゼン審査を実施することに。

 

村岡様「面白い提案があり、とても楽しく拝見しました。3位チームの提案は完成度が高いですが、お土産ものになってしまう懸念がありました。過去に見たことがありそうな商品になっていたので、さらに昇華させると、より良いアイデアになります。2位チームは、何がプロダクトとしてアウトプットされるのか?どうしたらお客様に明確に伝わるのかを突き詰めてください。1位チームは、デザインとして面白そうなものができそうという期待感はありましたが、アパレルがやや平凡な印象なので、もっと強い提案にして欲しいです」と、各チームに要望しました。

 

選ばれた最優秀チームのデザインは、アワードとして、Onitsuka Tiger様にシューズのサンプルを制作していただけます。また、実際にOnitsuka Tiger様プレスルームに伺い、打ち合わせの機会も得られます。ファッション業界を目指すメンバーにとって、産学協同プロジェクトは、自分たちの提案を形にできる、またとないチャンス。

 

残された時間で、さらに付加価値と説得力をつけていってください!

 

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