22.09.04 23.03.25 更新

「Asia Fashion Collection 10th」2次審査レポート。日本屈指のバイヤー&メディアにプレゼン。初披露となるトワルへの評価は……?

授業/特別講師/講演会
東京校

「Asia Fashion Collection 10th」2次審査レポート‼

 

New York コレクションデビューをかけたファッションコンテスト「Asia Fashion Collection 10th」が、今年もバンタンとパルコ主催で開催されます。
 

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これまでに、『DAIRIKU』、『aNANA tih sayim』、『Fumiku』、『old honey』といったブランドを輩出してきた若手デザイナーの登竜門的コンテスト。9月4日(日)に、バンタンデザイン研究所 東京校にて行われた2次審査をダイジェストでレポートします。
 

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審査員として、(写真手前より)「WWDJAPAN」編集長・村上要様、アポクリファデザイナー播本鈴二(はりもとれいじ)様、シーロン牛山正英様、シーロンデザイナーOyui様、パタンナー松川絵美様、パタンナー中垣良亮様、そしてPARCO執行役員溝口岳様と、ファッション業界を牽引するプロフェッショナルをお迎えしました。
<1次審査7位 「Infinite.Y」デザイナーYee Chung Yan/文化服装学院(在学)>
デザイナーYanさん「ブランドコンセプトは、『無限に湧き出る欲望』、シーズンテーマは『WHALE FALL』です。海底に沈んだクジラの死骸が、微生物によって段階的に分解される様子をコレクションで表現しました」。
 

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クジラのように、丸みのあるショート丈のワンピースから、深海をイメージした重さを感じさせるセットアップまでを提案し、明るい海面から暗い深海までをグラデーションのように表現。
 

<1次審査5位 「désir」デザイナー中村 絢/バンタンデザイン研究所 X-SEED(在学)>
 

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中村さん「ハウスペインターの少年が、母がメイクアップする姿や風に揺れるカーテンを見て心動く様子をイメージしています。女性になりたいという願望を表現しているわけではありませんが、男らしさを消したデザインで統一し、ペールトーンのような柔らかい色合いにしています。désirをまとうことで、ほんの少しでもなりたい自分に近づいてもらえたら嬉しいです」。オーバーオールに、袖が膝まで伸びたロングトップスを合わせたスタイルなど、どこかリラックスしたムードも漂わせます。
 

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<1次審査5位 「SAIKA」デザイナー関田 彩果/バンタンデザイン研究所 X-SEED(在学)>
 

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「コレクションの着想源は、『おじいちゃんの部屋の写真』です。死後に、おじいちゃんが描いた絵が残されている部屋を撮影し、おじいちゃんの素敵な一面を垣間見られた気がしました。コレクションを通して、『絵と部屋』を同時に表現したいと思います」。
 

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シャツワンピースや、絵画を描く際のエプロンを模したワンピには、祖父の絵をスキャンしたテキスタイルを使う予定。

 

<1次審査4位 「Le cappella」デザイナー舛冨 光/大阪モード学園(在学)>
La cappellaのコンセプトは、「自分というレイヤーを通して、世の中への皮肉を服に落とし込む表現主義的リアルクローズ」。「大切な家族との別れ」から発想したコレクションは、左胸に「It is too late to lose」というメッセージを入れたスタジャンや、大切な人と別れ抜け殻のようになった気持ちを、タイトなシルエットのワンピースで表現しています。

 

<1次審査3位 「teicoku」デザイナー吉田 佳祐/大阪モード学園(在学)>
 

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吉田さん「ルネ・マグリットの『光の帝国』には、日常のものが“非日常的に”描かれています。ブランドでは、ナチュラルでないものに価値を追求していきたいと思い、『teicoku』と名付けました。コンセプトは『服としてナチュラルでないこと、日常を少しひねったようなもの』で、他の人と同じスタイルが脱却し、エネルギーやパワーをポップに表現していきます」。チェック柄トランクスとパンツが一体になったボトムス、ライダースのようなジャージなど違和感がありつつも、ひねりの効いたコレクションを発表。審査員からは「特にジャージなどは、高見えする要素が必要だと思う」といったフィードバックもありました。

 

<1次審査2位 「TAIYO OKADA」デザイナー岡田 太陽/大阪文化服装学院(在学)>
 

サーフィンやバイクに慣れ親しんだ自身のバックグラウンドから、童心とロマンを忘れない服を提案したいと話す「TAIYO OKADA」デザイナー岡田さん。
 

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コンクリートジャングルから抜け出す「WEEKEND」をテーマに、一見するとスーツに見えるウエットスーツ、透明なライフジャケットなど新感覚のスポーツウェアを提案。フィッシュレザーブランド「tototo」や、タオルメーカー株式会社ウエノ、などさまざまな企業に依頼したテキスタイルについても言及しました。
 

 

<1次審査1位 「TOMOHIRO KAMADA」デザイナー鎌田 知宏 バンタンデザイン研究所 大阪校(在学)>
メンズブランド「TOMOHIRO KAMADA」は、Ordinary Unordinaryをコンセプトに、シーズテーマを「After The Storm」としました。
 

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シャツ、ジャケット、ストレートパンツなどベーシックなアイテムをメインに、シーズンごとにキーカラーを設定。
 

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「着たときに、ワクワクするような服になれば嬉しいです。コレクションを通して偶然の美しさ、日常と非日常の曖昧さみたいなものを表現していきたい」と抱負を語ります。審査員に「インターンは、していますか?」と問われ、「していません」と答える鎌田さん。「インターンをせず、この仕様は素晴らしいですね」と、評価は上々。

プレゼンテーションを終えて……「TOMOHIRO KAMADA」デザイナー鎌田さん「フィードバックをいただけて勉強になりました。ある審査員からは『優等生すぎるので、もう少し荒さが欲しい』といった意見もいただきました」と振り返ります。
 

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参加した理由について「大阪校の先輩である『DAIRIKU』デザイナー岡本さんや、『YONLOKSAN』デザイナー新國さんを尊敬しています。昨年度は落選してしまいましたが、ブラッシュアップを重ねて今年も応募し、2次審査にのぞむことができました。先輩デザイナーたちと、同じステージに立ちたいです」と語ります。こうして、全14名の審査が終わり……

 

「WWDJAPAN」編集長・村上要様「『ハッとさせる違和感』と『根本的に分からないな』と思うものは違うと思っています。願わくば、前者を提供するようなファッションを作っていってほしいです。

また、不安な時代を生きているからこそ、ナイーブな気持ちが強く反映されているなと感じます。パーソナルな気持ちは良いのですが、“それを、どれだけの人が理解し共感してくれるのか”を客観的に振り返ってみて。またクリエイションになったとき、分かりやすく突き詰められているか?この二点を意識してくださると嬉しいです」とフィードバックしました。
 

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気になる2次審査結果を通過した7ブランドは、東京ステージにてコレクションを披露します。下記オフィシャルサイト&SNSにて発表していますので、是非ご覧ください!

https://asiafashioncollection.com
Instagram:@asiafashioncollection

 

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