入学して初となる導入授業。「シルクスクリーン」で、オリジナルデザインをプリント!気になる、メンバーたちのデザインとは?【バンタンデザイン研究所】
導入授業「シルクスクリーン」で、
オリジナルデザインを作成‼
4月中旬、2・3年制合同ファッションプロデュース専攻1年(基礎科)生が、導入授業を受けました。
今回、習得するのは「シルクスクリーン」という技術です。
「シルクスクリーンって何??」という人が多いかと思うので、簡単に説明すると……
メッシュ状の「版」を用いて、柄や文字を素材にプリントする手法。版には無数の細かな穴が空いているため、
上からインクを押し流すことで、下に置いた素材にプリントすることができる仕組みです。
導入授業を監修するのは、バンタンデザイン研究所OGで、「old honey」(@oldhoney.tokyo)デザイナーとして活躍する原まり奈講師。
今回は、2日目の導入授業なので、各チームのデザインがほどこされた「判」が仕上がった状態です!
原講師「テーマは、『100年後Tシャツ』でしたね。キーワードは自由に解釈して構いません。
未来予想をするなら、ネガティブでも、ポジティブな未来を描いてもいいです。明日は講師へのプレゼンテーションを行います。
ポイントは3つ。
まず、グループで考えたテーマを説明します。
次に、デザインについてです。
なぜそのようなデザインにしたのかを伝えます。
最後は、ビジュアルデータについて。
完成したトップスは、モデルさんに着せてもいいし、物撮りでもいいですよ。
必要なら、校舎の外に着画を撮影しに行っても構いません」と、伝えるべき要素を説明します。
続いては、「シルクスクリーン」のデモンストレーションへ。
バンタンデザイン研究所スタッフが、お手本を見せます。練習用布の上に「版」をセットし、上からインクをのせます。
そして、「スキージ」と呼ばれるヘラを、一方向に押します。
「スピードは、速すぎても遅すぎてもダメ。角度は45度をイメージして!」とアドバイス。
全6チームの気になるデザイン&コンセプトを深掘りしていきましょう。
<Aチーム>
人気キャラクターをロボット風にアレンジしたデザインは、100年後を生きる若者に販売する想定で考えたそう。
「ユニセックスに着られることを重視しました。
可愛らしく女性受けが良いウサギをモチーフに、アナログ感あるロボットを掛け合わせ、メンズライクな要素も取り入れています」。
近未来的なロボットにするのではなく、あえてアナログ感のあるロボットに寄せたのがこだわりなのだそう。
<Bチーム>
ラテン語で「破壊と平和」と書かれたデザイン。
昨今のウクライナ侵攻から着想を得て、「戦争と平和が混沌としている状況は、100年後も続くのではないか?」という想いをデザインに落とし込みました。
平和の象徴である鳩や、フラワー、人の手が繋がっている様子からは平和への祈りも感じ取れます。
<Cチーム>
テーマは「レトロ」。
今在るものは、100年後はレトロなものとして認知されているだろうと考え、「アメリカンバイク」をモチーフに選びました。
「排気ガス規制が更に進んでいると思うので、バイクは過去の遺物になっているかもしれません。
それでも、こうした文化があることを忘れないでほしいという気持ちから考えました」と比嘉さん。
<Dチーム>
「100年後に自分たちはいないけれど、平和な国も、そうでない国もひとつであってほしいという想いをデザインに込めました」と話す中尾さん。
青いロングTシャツは海をイメージし、左胸には「100年後にできているであろう、地球の国旗」をプリント。
袖には、ロシア語で愛、タイ語で無垢、ギリシャ語で微笑み、英語で純粋という文字をプリントし、理想の世界を表現しています。
<Eチーム>
100年後も、不変のものとして「欲望」をテーマにしたEチーム。
欲の中でも、特に「愛、懐、望」にフォーカスしモチーフに。
「妬みなどの汚れた感情も欲望と繋がっていると考えました。綺麗な感情だけを表現したいわけではないので、
ワインレッドで複雑な欲望を表します」と色選びにもこだわりが。
<Fチーム>
テーマは「進化と退化」。
デジタル化が進み社会が進化する一方で、人々の感情は退化していく様子を表しています。
口を大きく開け、退化した人のモチーフは、心臓に配置することで目立たせました。
また、袖のキノコとハチのプリントには、「100年後も、自然は失われてほしくない」というメッセージを込めているそう。
後藤さんは「自分たちが考えたデザインが、プリントされていく過程が楽しいです」と笑顔を見せます。
後半では、明日に控えた「プレゼンテーション」用の画像を撮影します。
「モデルに着せて撮影する?それとも物撮りにする?」と、チームごとに話し合い。
Cチームは、恵比寿駅近くの高架下へ移動してビジュアルを撮影することに。
屋外で撮影した後、教室でもシューティング。「目線を外すから、真正面から撮影して!」と、
モデルと撮影チームとで連携を取りながら何枚も撮影し、ベストな一枚を追求しました。
Dチームは、背景に植物をチョイス!教室に戻ると、プレゼンテーション用原稿を考えたり、読み上げたり……と、熱心に練習に励んでいましたよ。
「導入授業」を終えた感想を聞くと……
Bチーム・宮内さん「Tシャツ一枚を作り上げるのに、こんなに手間がかかるとは思いませんでした。
自分たちで作ったTシャツを着るのは初めてだったので、テンションが上がりましたね!バンタンデザイン研究所に入ったことが実感できる授業でした」
Eチーム・飯野さん「デザインを決めるとき、伝えたい情報を詰め込み過ぎると格好よくまとまらないことが分かりました。
方向性を決めるまでは大変でしたが、その分完成したアイテムには愛着が湧きます」と、振り返ります。
翌日は、NONTOKYO中川瞬講師、グラフィックデザイナー小林時生講師など計8名のプロフェッショナルにプレゼンテーションを行い、
バンタンデザイン研究所生として、初めてとなる評価の場を迎えました。
シルクスクリーンはアナログな技術ではあるものの、「クラフト感」が今の時代にフィットしていますね。
デザインを決める難しさから、作ったアイテムをいかに魅力的に伝えるかまで、トータルで学ぶことができたはず。
在学中からファッションブランドプロデュースを志すメンバーにとって、実践的な技術が得られる時間となりました。
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