卒業学年の渾身の作品がランウェイを席巻!STUDENT FINAL 2021 REPORT!~SHOW CONTENTS~【 バンタンデザイン研究所 】
2021年3月14日、「バンタン卒業修了制作展」が開催されました。
今年は、バーチャル×オンライン×EC×リアルでの実施。
これまでの学びを余すことなく披露するイベントとあって、準備時間や、学生たちのショーにかける想いも特別です。
<BACK STAGE>
2021.03.14.11:00 AM。
学生たちは、校舎でヘアメイクの仕込みに没頭しています。刻一刻と時間が過ぎ、ショー本番までのカウントダウンが始まっています……。
「ショーの全体テーマはInnovation。クリエイティブの力で世の中を明るく照らそうという意味が込められています」
「私たちのテーマは『濁風曇月』で、部屋から見た夜景からインスピレーションを得ています。
0からスタイリングを作るのは初めてで、自分の作品がランウェイを飾るのが楽しい」と、楽しみを隠し切れない様子。
「Coexist with nature/自然との共生」がテーマの、ヘアメイク本科・倉品さん&佐々木さんチーム。
「水や緑など、自然なものとプラスチックなど人工的なものの融合をテーマにしました」
緑や海を感じさせるブルードレスに、ホースを巻き付けた衣装。縫製が弱いところを縫い合わせ、ディテールを調整します。今の気持ちを聞くと……
「ワクワクしています」と佐々木さん。倉品さんは「卒展は、やりたいことを自由に制作できるのがいい。制限なく、自分の好きなものを形にできるのが楽しいです」
と、高揚感に溢れていました。
<SHOW REPORT>
校舎から移動し、卒展2021会場のWITH 原宿へ。
LIVE配信も行われたSHOWをレポートします!
スタイリスト本科「Day DreamParty」
バンタンデザイン研究所スタイリスト本科のショーは「Day Dream Party」。
『Un-Mask Your Creativity With #100PITTA』をテーマにピッタマスクとコラボ。映像に登場するモデルは、すべてアフロヘアで統一しました。
公園を舞台に、フェアリーなスタイリング、フェミニンなスタイリング、幻想的でレインボーカラーを用いたスタイリング……が次々に映されていきます。
色使いやスタイリングから、どんなメッセージを発しているかが読み取れる、クオリティの高い作品ばかり。
最後に……風船がパンとはじけて、現実世界へ引き戻される、という演出も秀逸。
バンタンデザイン研究所高等部ファッションデザイナー・スタイリスト専攻3年「NEW WAVE BRAND SHOW」
クラシック音楽が流れ、映し出されるのは、とあるレストランのキッチン。学生たちがコックに扮し料理を作る映像が流れます。
会場に登場したのは、巨大なディナーテーブル。これから始まるSHOWはバンタンデザイン研究所高等部ファッションデザイナー・スタイリスト専攻3年による
「Diversity晩餐会」。カラフルなドレスに身を包んだ給仕が、人種、国籍、ファッションテイストの異なるさまざまなバックグラウンドを持つゲストをお出迎え。
「ジェンダ・フルー」という新しい値観感をベースに、高校生がオリジナルブランドを発表しました。
<ヘアメイク本科「Innovation」>
計39体の作品が出品されました。ショーは、大きく分けて4つのカテゴリー「CULTURE」、「TOKYO CULTURE」、「FANTASY」、
「ART」に分かれて展開していきます。
CULTUREのトップを飾るのは、「Adaptability」、「Napoleon score du temps de pause」や「Perception」などヘッドピースが印象的な作品が揃います。
TOKYO CULUTREは「Principal」に始まり、「乙女のポリシー」まで、アンダーグラウンド、ロリータ、着物からアニメ作品へのオマージュまで、さまざまな東京カルチャー
の側面を表現しました。続いてのFANTASYは「jumping pop」、「clown」、「unknown」などカラフルで非現実的な造形や斬新なメイクに圧倒されます。
BACK STAGEでも取材した、「Coexist with nature/自然との共生」からARTはスタートし、フィナーレを「鼓動」が華々しく飾りました。
STUDENT INTERVIEW
ショーを終えたヘアメイク本科生にインタビュー。
―――― どのような学生生活でしたか?
村越さん「周りの友だちに支えられて、講師の方々にも熱く教えてもらえて、とても充実していました」
赤松さん「スクールもバイトも毎日あって、コロナも流行して大変でしたが終わってみて、最高の2年間だったと思います」
―――― 卒業後の抱負は?
赤松さん「日本で、ヘアメイクとして活動していきたい。コロナがおさまったら海外にも行きたいです。お金を貯めて、今まで支えてくれた人に恩返しできたらと思います」
村越さん「バンタンデザイン研究所でヘアメイクを学んだことは無駄にしたくない。どんな形でもヘアメイクに関わっていきたいです」と、決意を語ります。
WSファッションデザイン本科/2年制ファッションデザイン本科/3年制ファッションデザイン研究科/X-SEED
『Un-Mask Your Creativity With #100PITTA』をテーマにピッタマスクとコラボし、各自オリジナルブランドをランウェイで発表します。数あるブランドの中でも、
特に印象的だったのは「RUHIG HEIDEKRAUT」、「Like this art」、「ME」、「jelly&spoon」、「AMORPHIA×bd/pq;」。独自のテーマをもとにコレクションを展開。Asia Fashion Collection 8th日本代表デザイナーの「kaoism(e)」も登場し、ハイレベルなショーを披露しました。
STUDENT INTERVIEW
「RUHIG HEIDEKRAUT」デザイナー・酒井さん「テーマは『静謐』『静寂』。ミニマルな空間や建築物からインスピレーションを得て、色やシルエットで静けさを表現しました。
いちばん好きなのは一体目。作り終えたものの、未だイメージとは乖離(かいり)があります。これからも服のシルエットは追求していきたい」と話します。
X-SEEDに進学するとのことで、これからのデザインにも期待がかかります。
「Like this art」デザイナー・清さん「『新しい動きを生み出す服』をテーマにデザインしました。一体一体に、『ワクワク』や『ポンポン』といった動きのイメージがあり、
テイストは90年代のストリートをイメージ。古着をリメイクしたものもあります」
「ME」デザイナー・松本さん「暗いニュースが多いので、明るい気持ちになれる『成人式』をテーマにしました。5体のモデルには、それぞれ架空のミューズを立てていて、
やんちゃをしていた少女はブルーの特攻服に身を包んでいたり、あざとい系の少女にはセーラー服を着せたりしました。思うような仕上がりになったと思います」と話します。
画面越しからも、計算されたヘアメイク、ディテールにまでこだわった洋服の完成度の高さが伝わったのではないでしょうか。
ショーにエントリーした全作品の中から、その年を代表する最優秀作品「Vantan AWARD」が選出されます。栄誉ある賞が贈られるのは……?
「AWARD CEREMONEY」にて発表します!