「バンタンカッティングエッジ2020」までカウントダウン!スタイリスト科×ヘアメイク科がコラボする「RUNWAY SESSION」スチール撮影の裏側をレポート【バンタンデザイン研究所】
10月31日に開催する「バンタンカッティングエッジ2020」。
『バンタンデザイン研究所』が主催する国内デザインスクールの中でも最大級の在校生を対象とした複合型デビューコレクションです。
中でも、イベントの花形とも呼べるコンテンツが「RUNWAY SESSION」。
スタイリスト本科(2年)生&ヘアメイク本科(2年)生が、自由にチームを組んでファッションショーで作品を発表します。
今回は、ショーの最中に、モニターに表示されるスチールを撮影。秘められた制作舞台裏をお届けします。
<Theme:unison /Concept:『調和』で触れたくなるような違和感>
テーマのunison(ユニゾン)は、同じ高さの音や旋律を、複数の声や楽器で奏することを意味します。
スタイリスト科・豊浜さん「私たちは、エクステンションで服を、布でヘッドピースを作っています。
せっかく他学部の子とチームを組むので、普段使っている素材を交換しました。」と話します。
トルソーには、大量の三つ編みで作られたピンク色のスカートが。
豊浜さん「ヘアメイク科の仕立さんは、シェアハウスのルームメイト。家に帰ってからも、作業ができるから思いきり制作に没頭できます。
カッティングエッジは、通常授業のセッションワーク(※)に比べると、やっぱり力の入れ具合が違うなと感じます。
もちろん賞は欲しいけれど、楽しむことも忘れたくないです。」と、にこやかな表情で作業を進めていきます。
<Theme:mystical /Concept:触れてはいけない不思議な「生き物」>
ギャラリーの学生たちが夢中になって、撮影していたこちらの作品。
ヘッドピースの重みがあり、後ろで学生が支えながらの撮影になりました。
ヘア監修・ATSUSHI講師は「未だヘアと頭の間に隙間がある?安定してきた?」と、声をかけます。
モニターを見つめながらスタイリング監修CHIHIRO講師は「ヨリとヒキ、両方おさえたいです。
ヨリのときは、モデルさんの手が入らないほうがいいと思うな。どう思う?」と、学生にどんどん意見を出していきます。
また、隣には、ぐるぐるとチューブを巻き付けたドレスを纏う少女も。
こまめにお菓子をあげて、ご機嫌を取りながら進めていきます。
もうひとりの学生も、重量感のあるヘッドピースを固定するのに必死。20分のシューティングは、あっという間に終了しました。
撮影を終えて……
ヘアメイク本科・風間さん「今回の作品は、『地球に降りてきた新しい人種』をテーマにしていて、子どもの方は召使いをイメージしています。
スタイリングのポイントは、不気味な雰囲気を醸し出すこと。
キレイすぎる感じにはしたくなかったので、ベージュピンクを基調にして『不気味でキレイすぎない』ギリギリの線を狙いました。」
ヘアメイク本科(2年生)・人見さん「召使いの衣装は、PVCのような透明チューブにぷちぷち(気泡緩衝材)を入れています。
モデルさんは一般の子供なので、着ているうちに『暑い』と泣き出してしまって大変でした。
本番まで時間がないので、ヘッドピースの固定も含めてどうするかブラッシュアップしていきます!」と意気込みを語ります。
<Theme: 奇綺麗妙(ききれいみょう / Concept:アートに生きてやる>
内藤さん「同じクラスでずっと気になっていた星名さんとチームを組みました。
私自身、両生類や爬虫類が大好きなのですが、彼女も好きと噂で聞いたのがキッカケ。
テーマの『奇綺麗妙(ききれいみょう)』は、奇妙で、綺麗で、妙なものを表現したいと思って作った言葉です。」
ドレスは、ふたりが偏愛する「ヘビ」の抜け殻からインスピレーションを受けてデザインされています。
生地は動物の皮膚のような加工が施されており、モデルの体に巻き付いているようなイメージで着せていくそう。
内藤さん「ショーなので、存在感をアピールすることが求められます。見ている人に印象を残すことが大事だと思っています!」
星名さん「共同で制作していると、お互いの脳内を覗き合えているような感覚があって面白い。撮影も楽しみたいです!」と笑顔。
撮影準備を進めているチームも「一体どんな作品仕上がるのか?」と期待をかきたてられる作品ばかり。
作品『BREAK UP』は、モデルさんの腕に「オーロラ」をイメージしたペイントを施していて、
脚には無数のビジュー&ラインストーンが貼り付けられています。
森に見立てたヘッドピースには雪が降り積もっていて、とても神秘的な雰囲気に。
他にも、スタイリスト本科(2年生)・三上さんが提案する「霞」をテーマにしたドレスも。
「霞は、目には見えないし触れない。そんな、遠くが見えないもどかしさ、妖艶さを、ドレスで表現しました。」
ボディラインを美しく強調するドレスに、電飾をプラス。ミステリアスでありながらも、ついつい見入ってしまう華やかさも兼ね備えています。
こうして、全チームのシューティングが終了!
今日撮影した作品が、ショー当日、学生たちのイメージを観客に伝えてくれるはず。
そして、今この瞬間も、本番までのカウントダウンは続いています……!!
ここから、どのようにクリエイションが昇華していくか?ショーレポートにも、どうぞご期待ください!
※セッションワーク……プロの現場と同様に、フォトグラフィー学科、スタイリスト学科、ヘアメイク学科など学部の枠をこえて、チームで作品をつくり上げるプロジェクト。多彩な学部を持つバンタンデザイン研究所ならではの実践に基づいた学びのスタイル。