10月3日、バンタンデザイン研究所 東京校で、
渋谷PARCO様とECサイトQUI様のコラボレーションとして企画された、プレゼンテーションの最終審査が行われました。
このプレゼンの監修を務め、バンタンデザイン研究所の講師でもある中川講師と共に、
渋谷PARCO様とQUI様、それぞれの責任者の方々が審査を行いました。
プレゼンを行う参加者は、約50組。
そのうち10組が最終的に選ばれ、中でもQUIの審査員に選ばれたプレゼンターには、賞金授与されます!
実際にプレゼンを行うのは本科または基礎科の生徒達ですが、
審査基準は本科生徒用の基準となるため、評価は厳しめになっているとのこと。
プレゼン時間は、1グループにつき5分の一本勝負!!
参加者たちは順番に、審査員の前で堂々とプレゼンに臨んでベストを尽くしました。
中には感極まって、途中で涙するプレゼンターも。
作品にかけたそれぞれの思いが伝わってくる、白熱したプレゼンテーションが繰り広げられました。
あるグループは、非日常性をSF的なもので表現しようとメタリックな素材を使用したり、コメディの面白さを明るいカラーで表したりしました。
「私のビジネスはアート×ファッションです!」と、自分の得意分野をアピールしながら、
洋服だけでなくサイコロ等のアート作品も一緒に展示したことで、審査員の目を引いていたようです。
また、パジャマパンツのプレゼンをしたグループも。ユニセックスブランドであることを売りとし、
サイズ展開やプリント方法、肌触りの良さや型崩れしにくい素材のメリットをアピールしました。
プレゼン終了後には、審査員の方々が色鮮やかなプリントの作品を手に取り、真剣な表情で細部をチェックしていました。
その他、SDGs(エス・ディー・ジーズ)をコンセプトにしたサステナブルな作品、
フェミニンでワガママな女の子をターゲットとした、憂鬱・幸せ等を表現した作品などのプレゼンが続きました。
全体のプレゼンを通して、特に「サステナブル」「再利用」「環境に配慮した」といった、
現代の時代背景を反映したキーワードが多く使われていました。
また、古着を利用してヒッピーをイメージしたペイントを、デニムに施した方も。
同性愛者、または多様性を象徴する「レインボーカラー」をすべてのデザインに取り入れることによって、
LGBTを支援する人達への助けになってほしいという思いがこめられているとのこと。
洋服のデザイン・制作を行っているときは、「この服を着ることによって、社会問題を考えるきっかけになれば」といつも願っているそうです。
それぞれのプレゼンが終わった後には、審査員による作品のチェックと質問タイムがあります。
作品についての質問の他に、審査員が必ず質問していることがありました。
それは、参加者たちの作品が「ビジネス」にどう繋がっているか、ということ。
「ビジネス的な仕掛けはありますか?」
「メンズをやるとしたらどんなデザインにしていきたい?」
「一着作るのにかかる時間は?」
「量産は可能?」
「素材はどこから調達するの?」
など、現実的な質問がどんどん飛んできても、ほとんどのプレゼンターがひるむことなく、自分の言葉できちんと答えていましたよ!
自分の作品にコンセプトを掲げるのは、制作意図に共感するファンを増やす意味でもとても大切です。
今回のプレゼンを通して、生徒たちはそれだけにとどまらず、
「ビジネス的な視点」を持って制作することの大切さを改めて学ぶことができたようです。
将来、どんな分野で仕事をしたとしても、今日の授業が必ず役に立つときがくるでしょう。
皆さん、本当にお疲れさまでした!