渋谷PARCOにポップアップストアをOPEN!im、SAUCE WORLD、LIZO、EDITなど注目の在校生ブランドの商況をレポート!【バンタンデザイン研究所】
2020年11月22日にオープン1周年を迎えた渋谷PARCO。
ここ4Fに、バンタンデザイン研究所の学生が期間限定でPOP UP STOREをオープンしました!
今回の出展ブランドは、10月3日に行われた「ストアプロデュースゼミ」最終審査によって選出された17ブランド。
今回は、会期後半の11月13日~16日に出展した7ブランンドの商況をレポートします。
im
「高校生が多く来てくれています。他のブランドに比べると、手頃なので買っていってくれるコが多いです」
と話すのは、imデザイナーの田中もえさん。
ブランドコンセプトに『everything will be alright.すべてうまくいく。着る人を楽しくポジティブな気持ちにさせたい』を掲げています。
田中さん「先日行われた『Asia Fashion Collection』ではオリジナルアイテムを制作しましたが、
今回のポップアップではリメイクアイテムのみを販売しています。古着屋さんで仕入れて、手刺繍やブリーチをほどこしました」
さらに、セレクトショップSickを友人と手掛けていて、複数ブランドを同時に展開しているのも特徴。
「集客はInstagramです。友だちが顔を見せに来てくれたり、フォロワーさんで買いに来てくださる方も多い。
売れ行きが好調で在庫が少なくなってきてしまったので、今後はimのオリジナルアイテムを強化していきたいですね」
と力を込めます。
1970年代の学生運動からインスパイアされたコレクション「cross a border」を発表したタイダイブランドLIZO。
若林さん「シーズンテーマである『cross a border』には、現実と理想のラインを超えるという意味合いや、
子供から大人のボーダーを超えるといったニュアンスを込めています。コロナ禍ということもあり、
共同デザイナーである外園とは『アイテムには明るい色を入れよう』と決めていました」
実は、ラフォーレ原宿でのポップアップストア経験もあるLIZO。
若林さん「前回は、作りたいものを自由に作っていて、言語化できるブランドコンセプトは設けていませんでした。でも、それではお客さまに的確にメッセージが伝わらないし、自分たちの自信にも繋がらない。そこで、今回はイメージする年代をしぼり、イメージソースとなる映画も決めることにしました」
PePe
ジュエリーブランドPePeのコレクションは、奇抜なオモチャをパーツに使うなど個性的なデザインが特徴。
デザイナーの桜庭さんは「金属アレルギーな人でも楽しめるブランドです。
医療用ハサミにも用いられているサージカルステンレス、フックにはチタンを使っています」と説明。
ブランドコンセプトは、親が金属アレルギーであることからヒントを得たそう。販売価格も2000円代と手に取りやすい価格に。
「お客さまは10代から20代前半の方がメイン。販売スタッフから聞いたんですが、
PePeは立ち止まって見てくれる『視聴率』が高いそう。レジンという素材でオモチャのパーツを固めたデザインがオススメです」
また、原価も、親のコネクションで100円以下に抑えたことも大きなアドバンテージに。
LTTLEMAINANA(リトルマイナナ)
「工業高校のインテリア科出身です。建築を学んで、色彩や製図などはファッションにも通じるところがたくさんあると感じました。
私自身のバックグラウンドがデザインにも活かされていると思います」と話すのは、LTTLEMAINANAデザイナー水島さん。
カラー配色、丸、幾何学柄、異素材の組み合わせなどが特徴的なジェンダーレスブランド。
「デザインは、自分が着たいと思うかどうかを大切にしています。ポップアップへの出展は初めてですが、
スタイリストさんにDMを送って宣伝したり、インスタで繋がっているコも来てくれたり、見ず知らずの一般のお客さまが購入してくれたり……
と手応えを感じています。羊毛フェルトで編んだニットは一点もので26,000円にしましたが、ファッション業界の方に購入していただけて嬉しかったです」
他にも、ユニセックスブランド「edit」、「最高のあなたに最高のソースを」をコンセプトにした
「SAUCE WORLD」は20AWコレクションで、レトロなゲームをモチーフにしたスウェット&Tシャツを展開しました。
店舗運営を仕切るのは、ファッションプロデュース本科・釜谷さん。
「僕は、ブランドを作りたいというよりも、店舗運営に興味があったので素晴らしい経験をさせていただいています。
店長に求められることは、大きくふたつで①研修始動と②在庫管理。
店舗に立つまでにPARCOさんで接客研修を受けました。
大切になるのが『ドロワー』と呼ばれるレジの扱いです。クレジットカードも取り扱うので手順をしっかり把握しないといけません。
また、参加ブランドには『在庫表』と『絵型』を作ってもらうようにしました。
絵型とは、サイズ展開、品質表示などを端的にまとめたものです」
売上げについても好調な滑り出しで……
「8日で40万円という目標を立てていましたが、結果は前半4日間で36万円を達成。もう少しで80万円に迫る勢いです。
すべてのブランドが満遍なく売れていますが、特に、SAUCE WORLD、LIZO、EDITの売り上げが良いですね」と振り返ります。
こうして、POP UP STOREは大盛況のうちにクローズ。
デザイナーたちは、オンラインショップでは汲み取り切れない、お客さまのリアルな反応や温度感を感じ取っていました。
在学中からこうした実践的な経験を積むことが、ブランドの成長を加速させます。出展ブランドの「これから」にも、期待が募りますね。
・EDIT @edit_tokyo_
・PePe @pepemichi_
・LIZO @lizo_tokyo
・im @im.2861
・SAUCE WORLD @sauceworld_official
・Heart Beat @heartbeat__official_
・LTTLEMAINANA @lmn_tokyo