モード誌の表紙にふさわしい作品は?ヘアメイク学部×スタイリスト学科コラボレーション作品のプレゼンテーション現場をレポート!【バンタンデザイン研究所】
バンタンデザイン研究所には、「セッションワーク」という授業があります。
学科・専攻の枠をこえて、ひとつの作品を作りあげるオリジナルプログラム。
今回は、スタイリスト科×ヘアメイク科がセッション!
講師陣から与えられたお題は、世界で最も影響力があるといわれている有名ファッション誌の、2020SS表紙ビジュアル。
雑誌の発行国はグループごとに割り振られていて、テーマ設定、完成度の高さ、各国の特徴をとらえられているか?といった点が審査されます。
審査員は、指導してくださったスタイリスト伊達講師、ヘア監修・高木講師、メイク監修・TOKIKO講師、そしてOBスタイリスト菅原稔講師です。
心地よい緊張感があふれるプレゼンテーションの様子をレポート!
<Aチーム・NY>
「『エレガントなハンサムウーマン』を女性像に掲げています。
自ら発信する力のある、強くかっこいい女性です。
動きのあるスタイリングを目指し、光沢感のある素材を使ったアイテムを取り入れています!」
とブレのないテーマをもとに作られた表紙をプレゼン。
<Bチーム・パリ>
「トレンドキーワードは70年代、女性像はクール&セクシーです。
クラフト感のあるワイドパンツにシースルーのボウタイブラウス、
ヌーディピンクのジャケットを合わせました。」
透明感のある肌に、深緑色のアイラインが引かれています。
アイラインを引き立たせるために、リップやシャドウはヌーディなカラーでまとめたのもポイントだそう。
<Cチーム・ミラノ>
「私たちのテーマは『地中海のサファリクィーン』。地球と自然を愛する冒険家です。
自信に満ちあふれたイタリア人女性をイメージしています。」
スタイリングは、トレンドの「サファリ」を全面に押し出したコーディネート。
パイソン柄のスイムスーツの上に、カーキのトレンチコートを羽織ることで上品にまとめられています。
<Dチーム・ロンドン>
「エッジィでエレガントな女性がコンセプトです。
2020SSのトレンドでもある『再構築されたデザイン性のあるトレンチコート』を使っています。
また、首都ロンドンはイースト・エンドとウエスト・エンドとで分かれていますが、
よりトレンド感のあるイースト・エンドの雰囲気を取り入れています。」
ヘアは全体に細かなウェーブが作られていて、前髪をかきあげることでトップにボリュームが出されています。
また、メイクは水っぽい艶感を重視したそう。
グロウな肌にシアーなアイメイクをほどこすことでモード感、クールさを演出しています。
リーダー早川さんは、
「ヘアメイク、スタイリストと、それぞれが学ぶ専門分野に集中して作品を作れるのがいい。
セッションワークを通じて培った感覚は、現場に出て仕事をするときも活かせると思います。」と話します。
<Eチーム・NY>
テーマはサスティナビリティ×デニム。クールでエネルギッシュな女性をイメージ。
山根さん「2020 SSのNYコレクションを見ていて、清潔感のある『オールホワイト』がひとつのキーワードだと感じました。
涼しげなレース素材に茶色の紐が使われているトップスは、クラフト感があり『サスティナブル』なイメージにピッタリ。
太めのベルトを合わせてメリハリを出しました。」
こうして全チームのプレゼンテーションが終わりました!
作品の意図を発信するだけでなく、他チームのコンセプトを知ることも、自分たちの表現の幅を広げてくれます。
「セッションワーク」を終えた学生たちにインタビュー!
金さん「他学部の学生と一緒に撮影するのが、本物の現場のようで楽しかったです。ヘアメイク科と仲良くなれて、これから一緒に作品作りをする機会が増えそう!」
安永さん「ウチのチームはイタリアンでした。イタリアらしさがどうしたら出るか?リサーチからみんなで話し合い、少しずつ形になっていきました。スタイリングが決まらないとヘアメイクが決まらない、ということを痛感しました。」
内田さん「普段のターム(学期)ごとの撮影とはまったく違う現場が味わえました。通常、撮影時間は5分しかないのですが、今回は1時間と長かったです。なので、モニター画面を確認して、アイラインを長めにするなど、メイクを調整することができました。撮影時間が長いからこそできるクリエイティブがあるんだなと感じました。」と振り返ります。
セッションワークを通じて得られたことを、本科(2年生)の作品作りや、実際のアシスタント現場でも活かしていってくださいね!