22.07.11 23.04.19 更新

アパレル業界のパタンナーとはどんな仕事?魅力や年収・なるためのコツを徹底解説!

職業紹介

パタンナーは洋服の型紙を作成し、洋服の制作を支える大切な存在です。パタンナーの腕前1つで洋服の良し悪しが決定されるほどに、パタンナーの役割は洋服づくりにおいて重要なものです。そんなパタンナーの具体的な仕事内容、やりがい、年収、将来性やなる方法についても解説します。パタンナーに興味がある方はぜひ最後まで読んでみてください。

パタンナーとは何か?

普段私達が着ている色とりどりの洋服は、パタンナーという職業の人が型紙から作ることでできています。パタンナーは洋服の形に関係する型紙を起こし、洋服の品質にも大きく関わる仕事です。

パタンナー次第で洋服の品質と評価は全く変わり、より着心地の良い洋服にも粗悪品にもなり得ます。パタンナーはデザイン画を基に正確にデザインを反映しながら、人々に求められる洋服を作る大事な仕事です。

パタンナーの仕事内容とは

パタンナーの仕事内容についても見ていきましょう。

パターンの作成

パタンナーはデザイナーが描いたデザイン画から、洋服のシルエットや動く時の揺れ感、全体の表現を読み取ってパターンメイキングを行います。洋服は立体的な構造であるため、パターンメイキングもただ図面で描くのではなく、ボディに巻きつけて立体裁断することもあります。

デザインに合わせて最適な設定図を作成しなければならず、数mm単位で調整しながら作業を進めていくのです。

トワルチェック

トワルチェックとは、裁断したパターンを仮縫いで人型のトルソーに着付け、出来上がりをイメージする作業です。トワルチェックで問題がなければ、次はデザイナーとも相談して細かな調整を行います。

サンプルが出来上がったら、パターンと縫製方法を縫製担当に依頼することになります。

確認作業

デザイナーの指示通りの仕上がりになっているか、サンプルの確認を行います。完成した洋服は展示会で発表されることもあるため、大事な工程です。

デザイナーや工場との関わり

展示会などで評価が高い洋服、生産が決まった洋服は工場で大量生産が始まります。洋服は人によって合うサイズが違うため、グレーディングというサイズに合わせる作業が必要です。

パタンナーの重要性

パタンナーはデザイナーの描いたデザインを型紙に落とし込み、理想とする形になるよう設計する高度な専門知識が必要です。型紙を作成するには知識だけではなく、デザインの意図を正確に理解し、頭の中で設計図をイメージしなければなりません。

ファッション業界というとデザイナーが思い浮かぶ人も多いかと思いますが、実はパタンナーがいなければ新たな流行は生み出せないほど重要な存在です。

そのように、アパレル業界において大切な役割を担うパタンナーですが、AIの登場などによる技術の発展により、

実は需要が少なくなってきているとも言われています。

一方で、デザインができたり、パターンをオリジナルで考えられるパタンナーの需要は、大いに高まっているようです。

パタンナーの魅力とやりがい

パタンナーの仕事のやりがいは、なんといっても自分の関わった洋服が製品として形になり、

多くのお客さんから着てもらえることです。パタンナーの仕事は非常に専門性が高く、表舞台に出てくるものではありません。

立ち位置としては職人に近いものですが、だからこそデザイナーや工場など多くの人との関わりも大事する必要があります。1つの洋服を多くの人との繋がりながら生み出していく、そのことにやりがいを感じるはずです。

パタンナーの大変さと厳しさ

パタンナーはデザイナーから渡されたデザイン画を基に型紙を作成するため、デザイナーからのダメ出しを受けることが時々あります。実力・経験のあるパタンナーならそれほどでもないですが、新人のうちは辛くなることもあるでしょう。

また、世間的には洋服をデザインするデザイナーに注目されがちで、パタンナーは表舞台に出にくい、注目を浴びることが好きな人には向いていないかもしれません。

パタンナーの年収とキャリアパス

パタンナーはデザイン画を基に型紙を起こす仕事であり、専門性の高い職業です。年収は勤務先企業の規模や知名度にもよりますが、5年目以内の若手で300~400万円程度、6年目以降のベテランになると400500万円程度とも言われています

また、独立してフリーランスになることで、大手アパレルやデザイナーと契約すれば、更に上を目指すことも可能です。

キャリアについては5年目までが若手と扱われやすく、スキルアップを目指す時期になります。

6年目以降はベテランとなり、リーダー的な役割を果たすようになるでしょう。

一定の経験を積んだ後はフリーランスとして活躍する人もおり、将来性の高い職業と言えます。

また、AIなどの最先端技術の登場により、パタンナーの需要が減少している昨今、指示通りのことを行っているだけでは、アパレル業界で生き残れないかもしれません。今後、多くのデザイナーや企業から求められるパタンナーになるには、デザイナーに意見できるレベルのデザイン知識と経験があることが重要です。

パタンナーになるために必要なスキルや資格はある?

パタンナーになるには、磨いておくとよいスキルがあります。どのようなスキルか見ていきましょう。

・集中して取り組む力

・デザイナーとやり取りができる

・イメージを形にする技術力

パタンナーの仕事は複数のパーツを組み上げて、1つの洋服の形にしていく作業です。

いくつものパーツを組み合わせると、数ミリのずれでもデザインや印象に大きな狂いが生じてしまいます。

正確に型紙を作成する集中力はパタンナーには必須のスキルです。また、洋服1着でもパタンナーだけでなく、デザイナー、縫製担当、販売担当など多くの人間がタッチしています。

パタンナーは多職種の人とコミュニケーションを取りながら、より良い洋服作りを目指していきます。

そして、デザイン画からイメージを明確化し、形にしていく技術力も必要です。これらのスキルを持つこと、また磨いていくことでパタンナーとして活躍できるようになるでしょう。

パタンナーになる方法

パタンナーへの就職・転職を目指す方のために、どのような目指し方があるのか紹介します。

下請け会社などでの経験

下請けの会社で実務経験から学ぶこともできます。

OEMやセレクトショップなどの下請け会社から仕事を受注し、パタンナーとしての経験を積極的に重ねていきましょう。

専門学校での勉強

基礎から学びたい方には、専門学校に通うことも1つの方法です。

活躍しているパタンナーは専門学校で服作りの基礎や工程、専門用語などを学んできた方が多いです。

基礎から学ぶなら最適の方法であるとともに、卒業後の就職先が見つかりやすくなります。

専門学校には新卒向けの求人が集まるので、就職先に困ること少ないでしょう。

パタンナーの夢を実現させるためのコツ

パタンナーとなって夢を実現させるためのコツを紹介します。

技能を磨く

パタンナーに必須の資格はありませんが、技術力を磨くことは大事です。

企業や事務所に勤める場合、採用する方としても技術力が高い人材や向上心のある人を求めます。

技術を証明する方法としては、パターンメイキング技術検定やCAD利用技術者検定などの資格もあります。

付加価値を狙うなら取得するとよいですが、取得していなくても技術を磨けば問題ありません。

パタンナーとして実力を認めてもらえるよう、地道に努力を続けてください。

試験対策

パタンナー自体には試験はありませんが、就職するにはほぼ間違いなく実技試験が入ります。

一般的な試験は課題として1着の服のパターンが指定され、制限時間内に仕上げる形式が多いです。

試験では実力をチェックされると考えて、制限時間内に服を仕上げるトレーニングをしておくことが大事です。

経験を積む

パタンナーは職人と似たところがあり、多くの経験を積む中で技術を磨き、色々なパターンメイキングのスキルアップを目指してください。

色々なパターンを作成できるようになることで、多くのクライアントから仕事をもらうこともできます。

経験を積みながらパタンナーとしての実力を磨けば、将来的にフリーランスで働く道も見えてくるでしょう。

パタンナーを目指すなら専門学校で学ぶのがおすすめ

パタンナーになるなら、やはり専門学校がおすすめです。

専門学校はパタンナーになるために必須の技術はもちろん、実務的な実践経験もでき、卒業後にすぐ活躍できる実力を身に付けられます。

また、CAD(コンピューター設計支援システム)が学べる学校もあるようです。

さらに、専門学校は、必要なことを体系づけられて学べるため、本気でパタンナーを目指す人の強い味方です。

パタンナーに関係する技術は独学で習得するのが難しいものも多いですが、

専門学校なら必要なスキルを現役のコレクションデザイナーやスタイリストから学びながら取得できます。

学校ではプロ監修の基でポートフォリオを制作し、在学中から就職後に備えたプログラムが組まれているところもあります。

パタンナーは洋服づくりに欠かせない仕事

パタンナーはデザイナーほど目立つ職業ではありませんが、洋服づくりには絶対に欠かせない仕事です。

デザインを基に忠実に洋服を再現することはもちろん、デザイナーがどんな意図を内包しているか読み取る力も求められます。

経験年数や知名度、人脈によって大幅に収入アップも見込めるうえ、洋服がある限りなくなる職業ではないので、

非常に将来性もある仕事と言えるでしょう。

これからパタンナーになろうと考えている方は、初心者でも基礎から学べる専門学校へ入学し、

パタンナーとして活躍する未来を描いてください。

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